法人成り後の社会保険料はどうなる 

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    国保と社保は計算方法が全然違う

法人成りをするに当たって最もご相談の多い内容は、社会保険加入の問題です。役員報酬を決めるにしても社会保険料がいくらかかるのか気になるという方が多く、スタートアップ時は税金よりも重視されるところです。

まず、国民健康保険は前年度の世帯所得と世帯人数によって決まりますが、社会保険料は月額役員報酬によって決まり、扶養親族は保険料がかかりません。つまり、計算方法が全く違うのです。

そこで、大阪市の国民健康保険料と大阪府の協会けんぽの健康保険料で比較検討してみたいと思います。(平成30年)

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    夫婦2人子1人家族で試算

夫40歳、妻40歳、子10歳の3人家族として、夫は事業の儲けが360万円(青色申告する)で妻はパート収入100万円です。まずは国民健康保険と国民年金が合わせていくらになるか検証します。

結果は、国民健康保険料が年間約52万円・国民年金は夫と妻で約39万円で合わせて91万円になります。世帯収入460万円に対する保険料の比率は19.7%となりました。

では、この夫が法人成りして役員報酬として年間360万円(月額30万円)受け取った場合はどうでしょうか。妻は変わらずパート収入100万円です。

結果は、健康保険料が約42万円・厚生年金保険料が約65万円で合わせて107万円になります。世帯収入460万円に対する保険料の比率は23.2%となりました。ただし、年金の保険料については将来受け取る金額の基になるため支払い保険料だけで良し悪しは判断できません。健康保険料については年間10万円安くなったので、おトクと言えるでしょう。

大阪市の国民健康保険料は以下のサイトで試算できます。

http://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000369749.html#3

社会保険料の計算は標準報酬月額によって決まりますが、役員報酬月額の30%×12ヵ月でざっくり年間保険料を試算できます。

上記の前提は、あくまでも自営業者が法人成りをするケースで検討しています。現在お勤めの方の場合は、保険料の半分を会社が負担してくれていますので、独立後の保険料は確実に増えると言えます。

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